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2018年04月19日

故きを温ねて新しきを知る



春の気持ちのいい陽気で、清々しい日が続きます。

こんにちはスタイリストの坂井です。

 

先日、多治見にあるモザイクタイルミュージアムに行ってきました。

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設計は建築家の藤森照信氏。

外観は『採土場』からヒントを得たそうです。

入り口も、入り口っぽくなく素敵な感じでした。

 

主要な展示品となるのは長年にわたって収集されてきた歴史的なモザイクタイルで、

実際に昔使われていたもので懐かしく感じたり、

今見ると、色使いや配置のバランスなど新たな発見があったりと、楽しめます。

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多くのタイルは、古くなった建物と一緒に取り壊されてしまって、だんだんと見かけることが減っていますが、

世界には、タイルを使った歴史的建造物が数多く存在しています。

そのことからもわかるように、タイルは

・変色や劣化がほとんど無いこと

・汚れは雨が洗い流してくれる

・高温で焼き固められた陶磁器だから傷がつきにくい

・一般的な外装材よりも節約できる経済性にも優れた素材だということ

などたくさんの魅力があります。

昔から選ばれて使われているのには理由があるんですね。

 

 

話はガラッと変わって、いい陽気になったのでバイクでも乗ろう!

と思って冬の間ずっと眠っていたバイクを動かそうとしたら、

なんとタイヤがパンクしていました!笑

僕が乗っているのはビンテージスクーターなので、ホワイトウォールタイヤを履いていたのですが、

そこからふと、なぜ横が白いんだろう?と気になって調べました。

 

lambretta

 

タイヤは一番初めは白色でした。それは素材の天然ゴムの色が白色だからです。

ただこの頃のタイヤは耐久性が弱いので、改良されたのがホワイトウォールタイヤです。

耐久性を上げるために地面との接地面に炭素を加えてコーティングして、ホワイトウォールタイヤになりました。

その後、生産面での効率が悪いため、炭素を添加したゴムだけでつくられるようになり、真っ黒なタイヤになりました。

 

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そしてもともと白かったタイヤが急に真っ黒になると違和感を覚えるため、登場したのがホワイトリボンタイヤです。

 

これはもう好みの問題ではありますが、

古き良き時代や古き良きデザインと言われるように、

機能面が少しよくなかったり、手間がかかっていたりしているものの中に、デザインがいいものがあったりします。

古いモノを大切にしなければ、新しいモノは何一つ生まれません、という人もいます。

 

僕は今回、タイルとタイヤから改めて古いものの良さを知ることができました。

古いものを大切にしながら新しいものに挑戦していきたいと思います。



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